最近よく聞くプログラミング教育ってそもそもなんですか?必修化するそうなんですけどよく分かりません。親である私もやったことないのに、教えられないし…うちの子大丈夫でしょうか …
こういった不安と疑問にお答えします。
結論:大丈夫ですよ!
✔️ 本記事の内容
・プログラミング教育とは
・どうして必修化するのか
・プログラミング教育のねらい:3つ
・まとめ
✔️ 記事の信頼性
本記事を書いている私は、小学校教員として4年間勤務。2020年からの小学校でのプログラミング必修化に向けての研修を受け、子どもたちと一緒にプログラミング体験もしてきました。
その経験から得たことを皆さんに共有します。
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プログラミング教育とは
まず、そもそも「プログラミング」とは
→コンピュータをプログラムすること
では、プログラムって?
→実行する順番に並べたもの
運動会のプログラムとありますよね。まさに実行する順番に競技を並べたもの。
もう一回、「プログラミング」とは
→コンピュータに(実行させる順番に)指示を書くこと
じゃあ、学校で始まる「プログラミング教育」とは?
プログラミング教育で、いきなりプログラマーのような難しいプログラミングをするということではないです。コンピュータを思い通り動かすときの、順序立てて指示を書く”という考え方を学んだり活用したりしていくということなのです。
どうして必修化するのか
それは、
・日本でのIT人材不足(2020年までに37万人不足)
・国際的なIT力競争が激化する
と予想されるから。国際社会で勝ち抜くために、子どもの頃からIT力を育成し、IT人材を増やしていこう、ということですね。
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プログラミング教育のねらい
大きく3つです。ものすごく簡単に言うと、
ねらい① 順序立てて考えよう!
ねらい② ITとお友達になろう!
ねらい③ プログラミングを生かして勉強もできるようになっちゃおう!
ということです。詳しく解説しますね。
ねらい① 順序立てて考えよう!
順序立てて考えることとプログラミングがどう関係があるんですか?と思いますよね。しかしこの、順序立てて考えるということがまさに、プログラミング的思考といわれるものです。
文科省が提示する”プログラミング的思考を育むこと”の部分です。
プログラミング=コンピュータに順番に指示を書くこと ということは、
プログラミング的思考=コンピュータに指示を出すときにするような順序立てた思考 ってことです。
例で説明した方が早いので、見てみましょう。
「ミッション:お風呂を洗う」
> 人間にやってもらう時
・お風呂洗って ←これで人間はできちゃいますよね。
> コンピュータにやってもらう時(プログラミング的思考)
1 スポンジを左手に持つ
2 お風呂洗い洗剤を持つ
3 スポンジにお風呂洗い洗剤をつける
4 そのスポンジで浴槽を右から左へこする
5 ムラなくこすり終わったらスポンジを置く
6 シャワーを持つ
7 蛇口をひねってシャワーから水を出す
8 浴槽の洗剤がなくなるまでシャワーの水で流す
9 シャワーの水を止めてシャワーを置く
こんな感じでしょうか。細かくやったらもっとかもしれませんが、これがまさにお風呂掃除のプログラム。この指示を考えるということがプログラミング的思考です。
これなら子どもでも簡単にできそうですよね。例えば、朝学校に来てから朝の準備をするまでのことを振り返らせてもいいですね。「ランドセルを机に置く→ランドセルを開ける→連絡帳を出す→ランドセルの中の教科書などを机の中にしまう→ランドセルをロッカーにしまう」これは私が実際に1年生を担任していた時に子どもに考えさせたものです。おうちで取り入れても楽しそうですよね。
ねらい② ITとお友達になろう!
文科省の言葉を引用すると
”(1)プログラムの動きのよさ、情報社会がコンピュータ等の情報技術によって支えられていることなどに気づくこと
(2)コンピュータ等を上手に活用して身近な問題を解決したり
(3)より良い社会を築いたりしようとする態度を育むこと” とあります。
要するに、「プログラムの動きのよさを知ろう!社会はITに支えられているよ。コンピュータを使って困っていることを解決したり、社会をよりよくしていこう!」と言うことですね。
プログラム動きのよさと言うのは、プログラム(実行する順番に指示を並べたもの)を作ってしまえば、いつでも誰でも機械でも同じことができ、さらに何度でも繰り返すことができる、複数人(複数機)で同じ動きをすることができる、などの良さや便利さが挙げられます。そういうことに気づいてほしいということですね。
ねらい③ プログラミングを生かして勉強もできるようになっちゃおう!
文科省の言葉を引用すると”各教科等の内容を指導する中で実施する場合には各教科等での学びをより確実なものとすること”あります。これには前置きが必要ですね。
プログラミングは教科ではない話
まず、プログラミング必修化といっても、国語・算数・プログラミング・音楽・図工、みたいに一つの教科になるわけではないんです。
国語・算数・音楽・図工などの教科の中でプログラミング教育をしますよ。と言うことなのです。
そんなのできるの?難しくない?と思いますよね。うちの子、普通の勉強でいっぱいいっぱいです。と…
実は、「プログラミング的思考=順序立てて考えること」なので、各教科の学びを助けることができるのです。
どのように教科の中で取り入れるのか、私が実際の授業でやっていたことなど含め例を別記事で書いたので、貼っておきますね。
まとめ
プログラミング的思考とは、順序立てて考えるということ。
プログラミング教育は、これまでの勉強の延長です。大丈夫。
実際にタブレットなどの電子機器に子どもが触れる機会は増えていくと思います。
子どもは覚えが早く、すぐ慣れてしまいますのでその点も心配いらないと思います。
学校現場は大変ですが、プログラミング楽しい!という子どもがとても多いので、どんな子どもたちが育つのかとても楽しみです。
[…] 2020年プログラミング教育必修化【元小学校教員が解説】 […]
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