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プログラミング教育必修化:学校での実践事例【元小学校教員が紹介】

投稿日:2019年4月18日 更新日:

プログラミング教育が必修化になることは分かったけど、授業の中でプログラミング教育をやるって、どうやるの?そんなことできるの?際子どもたちどんな感じなんでしょう。不安です。

こういった疑問にお答えします。

✔️ 本記事の内容

・国語での実践事例

・算数での実践事例 

・音楽での実践事例

・図工での実践事例

・生活場面での実践事例

・まとめ

✔️ 記事の信頼性

この記事を書いている私は、4年間小学校教員を務め、プログラミング教育移行期間に携わっていました。今日は私がプログラミング研修や書籍等で学んできたことや、実際に自分で取り入れていたことをみなさんに共有します。

補足

私はプログラミング教育を授業に取り入れてみて、あ、これいいかも!と思ったことが多かったので、今回はメリットを中心に述べていきますね。

メリット・デメリットに焦点を当てた記事は別にまとめています。ページ下にリンクを貼っておきます。

プログラミング教育必修化について、経緯やねらいなどを詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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国語での実践事例

繰り返しで作られる物語を理解する

私が教えてきた教材の中で、使える!と思ったものを挙げます。

「大きなかぶ」

誰もが知っている名作です。おばあさん、孫、犬など順番に登場してきて、まさに文章の型が決まっていますよね。

人や動物が変わるだけ。あとは、まだまだかぶは抜ませんなのか、それでも株は抜けませんなのか、その辺です。

同じ部分が明確になる分、そういう小さい違いが際立って、子どもたちはそこに注目して、「次は何かなー!」とか言いながら楽しんで読みますね。

「名前を見てちょうだい」

えっちゃんという女の子の大切な帽子が色んな動物のところに飛んで行ってしまう。

するとえっちゃんの名前が書いてあるはずが、きつねとか牛とかに名前が変わっているんです。

そのたびに決まり文句が繰り返されます。「それ、私の帽子よ」「名前を見てちょうだい」「へんねえ」など。

地の文の流れも同じ繰り返しで、動物の名前や場所が変わっているだけなんです。

これ、読んでいるうちに子どもも気づいています。そういう子どもの気づきをそっと拾ってあげて、そこに注目させるのにプログラミング的思考は便利だなと思います。

国語(物語文)でプログラミング的思考を使うメリット

・一つ一つの物語の型がわかること(その文章の個性が分かる)

・同じ部分が明確になる分、どこが違うのかがより際立つ

・次は何がくるかな、と物語の先の予想がつくこと

おちの部分がより明確になる

・自分も真似して物語文を書きやすくなる

算数での実践事例

筆算

反射的に計算していますが、これもプログラミング的な思考(順序立てて)で考えられます。ちょっとプログラムを書いてみますね。例えば45+23

①一の位の数字を足す(5+3)

②一の位の答えの部屋に答えを書く(8)

③十の位の数字を足す(4+2)

④十の位の答えの部屋に答えを書く(6)

言い回しが子ども向けですみませんが、こんな感じになりますかね。これは特に、算数や計算が得意ではない子に効果的な支援になります。

この程度だと問題なくクリアできる子が多いですが、102ー84とかになってきて、2から4はひけないから隣から10借りてきて、でも隣は0で貸せないから…100の位からもらってきて…みたいなところでこんがらがってくるんですよね。

そういう、子どもの困った!の時の助け舟になります。

簡単な問題で先に手順を考える練習をしておいて、難しい問題が出てきたときにもう一度、みんなでどういう手順でやるのが良いのか考えたりします。

作図

二等辺三角形や、正三角形の書き方、高学年になれば五角形六角形の書き方にも繋がります。試しに一辺が5cmの正三角形の書き方やってみます。

①5cmの直線をひく

②コンパスを60°に合わせる

③直線の端にコンパスの針を合わせる

④直線の上の部分に弧を描く

⑤反対側も同様に合わせて弧を描く

⑥弧と弧の交点から下の直線の端に向かって直線を引く

⑦反対も同様に交点から下の直線の端に向かって直線を引く

こんな感じでしょうか。子どもたちの方が分かりやすい手順を書くかもしれません。

算数の場合、感覚でできる子はできてしまうのですが、分からない子は手順があると安心して活動に取り組むことができます

また、手順があると、もし作図がうまくいかなかった時に、手順に照らし合わせてここが間違ったのかと気づくこともできます

算数でプログラミング的思考を使うメリット

苦手な子の支援の手立てとなる

難しい問題になったときに立ち帰れる

・どこでつまづいたのか手順と照らし合わせられる

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音楽での実践事例

創作活動

リズム作りにはもってこいですね。ずっと同じリズムで鳴り続けてくれますから。しかも一台のタブレットで何パート分も作れますし。

子どもの作曲家も増えそうな予感です。楽器が弾けなくてもタブレット一つで作曲可能な時代になったんですね。例えばこんな感じです。

1 たん・たた・たん・うん

2 たた・たた・たん・うん

3 たん・うん・たた・たん

4 うん・たた・たん・たん

5 たん・うん・たん・たん

これを例示して、好きな順番に組み合わせてみよう。とか、並び替えるだけだったら小学校の低学年でもできますね。

音楽嫌いになるのは、ピアニカとかリコーダーとか楽器が弾けないからという点が大きいので、プログラミングやICT(タブレットやTVなど)を使った授業は、楽器が苦手という障壁を無くせる可能性を大いに秘めています

もちろん楽器そのものに触れることもとても大切ですがね。

音楽でプログラミング教育を取り入れるメリット

・楽器という障壁がなくなる

創作活動がしやすい

図工での実践事例

タブレットで絵を動かす

クラスみんなの絵を合わせて、簡単に水族館や動物園が作れてしまいます。これは低学年からできます。

自分で好きな絵をタブレットに書き、それに動きを入れます。ジグザグに動かしたり、上下に動かしたり、ランダムに動かしたりと、大人も子どもも夢中でできます。

最後、みんなで描いた絵を教師用タブレットで一つに合わせることができるので、とても簡単!そして何より子どもの「おお~!すごーい!」という反応ですね。

タブレットで幾何学模様を描く

同じ手順を繰り返すことで綺麗な幾何学模様が描けます。

はじめに思い描いた通りの模様がなかなか描けなかったり、意外な形になって思いの外綺麗な模様になったりと、大人でも楽しめます。

これは私が研修で教わったのですが、子どもはアイディアマンばかりなので、面白い模様がたくさん出てくると思いますね。

図工でプログラミング教育を取り入れるメリット

・簡単にみんなで一つの作品を作ることができる

思い通りにならないときに自分で試行錯誤して何度でもやり直せる

・子どもたちの感動の度合いが大きい

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生活場面での実践

私が1年生を持っていたときに使っていた方法です。

朝来てから朝の読書をするまで

実際に使っていた手順を書きます。子どもたちに考えさせるというのがポイント。

①ランドセルから連絡帳を出す

②ランドセルから教科書とノートと筆箱を出して机にしまう

③ランドセルをロッカーにしまう

④歩いてトイレに行く

⑤水道で手を洗う

⑥ハンカチで拭く

⑦好きな本を持ってくる

⑧読書をする

こんな感じです。まあ生活指導なので、多少手順どおりでなくても結局は終わっていれば良いのですが。

あとは手順と違っても見ないふりするときもあったり、あまりうるさく言わないことも大切ですかね。

どうしてもおしゃべりとかしていて準備が遅い子には「おしゃべりするって書いたっけ~?」みたいな声かけするだけで、ガミガミ言わなくても準備進めてくれるので、こりゃいいなー!って思って使っていました。

子どもたちに考えさせるというのがポイント、と上でも書きましたが、自分たちで決めたことなので、言い訳できないんですよね。

しかも他のみんなと作ったクラスの手順なので、一人だけ裏切るわけにはいかない…というわけです。

興味ある方お家でもやってみてください。(あんまりやりすぎると窮屈だと思うので…ピンポイントで)

指導の参考にしていた本

有名ですが、「ルビィのぼうけん」↓こちら

このページでは、ルビィが歯磨きをする順番を書いて、コンピュータ君にやってもらうというもの。これを友達とやってみて!というものです。

絵本では、物語形式での導入→課題という流れで10話入っています。これは一番はじめの課題です。

だんだん難しくなっていくので、小学校の低学年から高学年までプログラミングを理解するのにとてもいい絵本です。

私もプログラミングなんて全く知りませんでしたから、この絵本で助かりました。大人でも納得。

私も分からない、子どもと一緒に勉強したいという方には一冊持っていると大変便利です。あとは、教員にの方にもかなりおすすめ。

生活場面でプログラミング的思考を使うメリット

・子どもたちが自主的に動く

ガミガミ言わなくていい

補足1:アンプラグドとプラグド

上記で紹介したもののうち、国語と算数と生活場面での指導はタブレットなしでできます(アンプラグド教育)。音楽と図工はタブレットがないとできませんプラグド教育)。

アンプラグドプラグにささっていないアナログ

プラグドプラグにささっているデジタル

お目にかかることがある言葉だと思うので紹介しておきました。

補足2:デメリットないんですか?

良いところばかり書きましたが、実際の現場では先生方の負担が大きくなっていることは間違いありませんね。経験済みなのでよく分かります…

あとはコストの問題時数確保の問題ですかね。

タブレットを使う場合は、いきなり使えるようにはなりませんので、最初にうちは手こずりますよね。

教科の授業で使う前にタブレットの使い方やアプリやソフトの使い方は別の時間に学習しておかなければいけないので、そこの部分の時数の確保ということです。

長くなってしまったので、プログラミング教育のメリットデメリットについて詳しくは別記事にしました。結論、メリットの方が多いと私は考えていますが。→coming soon 貼っておきます。

まとめ

こんな感じで来年から教育現場ではプログラミング教育が実施されていくことと思います。

保護者の方も、学校現場でも不安の声は大きいでしょうが、まず言えることは、子どもたちは機械とか、手順を作るとか結構好きな子が多いです。

私も自分でプログラミングのアプリ使ってみて楽しかったですし。子どもちと手順を考えたりするのも楽しかったです(奇想天外なところも面白い)。

先生方も勉強熱心なので、きっとどんどん面白い授業が展開されていくと思います。楽しみです。






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